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高級時計ブランドの保証書は再発行できる?ギャランティーの役割を解説

2022.05.30

高級ブランド腕時計を購入した際、ギャランティーカード、いわゆる保証書が発行されます。

人気のブランド時計は、コピー品が多いため売却時や時計の修理には保証書の提示を求められることがあります。

しかし「保証書を失くしてしまった」という方もいるかと思います。

この記事では高級ブランド腕時計の保証書の再発行ができるかをはじめ、保証書の役割や、どのような場合に必要となるのかを解説します。「ブランド時計の売却を考えているが保証書が見当たらない」「保証書を失くしてしまったので再発行したい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

保証書の再発行は可能?それとも諦めるしかない?

結論から述べると、ほとんどの場合ブランドの保証書を再発行することは不可能です。理由としては、コピー品や修理費などへの不正利用を防ぐためと考えられます。

そもそもブランドの保証書とは、ブランドの正規代理店のみで発行された「誰が、いつ、どの店舗で」購入したのかを記載しています。

つまり、保証書はブランドの商品であることを証明するものです。ロレックスやオメガ、オーデマピゲなどの人気ブランドは、数多くのコピー品が出回っています。

そして、そのほとんどが保証書がない時計本体のみです。なぜなら本物の保証書は、ブランド独自の透かしといった本物を見分けるための仕掛けが施してあるため、時計本体はもちろん保証書のコピーも難しいからです。

一部、保証書のコピーまで付属しているものもありますが、プロの鑑定士であればすぐに見抜くことができます。

しかし仮に保証書の再発行を許可してしまうと、コピー品に本物の保証書を付けて悪用することが考えられ、本物か偽物かの判断が難しくなってしまいます。

こうしたことを防ぐために、ブランド側は保証書の再発行は行っていません。

また、ブランド時計ではアフターサービスも行っています。一部のブランドでは保証書を提示することを求めるため、再発行をしてしまうとこちらも同様に悪用されることが考えられます。

ただし、一部「保証書を発行していないブランド」も存在します。

代表的なのはルイヴィトンやエルメス、グッチで、これらのブランドは正規代理店で商品を購入しても、保証書の発行はしていません。

そのため保証書が無いからと言って必ずしも紛失したとは限らず、最初から保証書が発行されていないことも考えられます。

保証書の役割について

ブランドの保証書の役割は、大きく下記の2つがあります。

  • 保証期間内の修理保証
  • ブランドの商品であることの証明

それぞれ解説していきます。

保証書の役割1:保証期間内の修理保証

時計は精密機械のため、定期的なメンテナンスであるオーバーホールが必要です。また故障が発生することも考えられます。

そのため多くのブランド時計では、購入から2~5年間程度の保証期間を設けています。

この保証期間は正常に使用した場合に限り、無料で修理ができる期間となっており、言い換えればブランドの「保証期間内であれば正常に動くことを約束します」という宣言とも言えます。

この保証期間はブランドによっても異なる上、同じブランドでもムーブメントによって保証期間が異なるため一概に「この年数なら大丈夫」と断言できるとは限りません。

近年のブランド戦略の一環として、保証期間を長期に設定して他社と差別化を図っているブランドも存在します。

例えば、自社ムーブメント開発に積極的なロレックスでは、5年間の保証期間を設けています。
正常な使用で時計が故障してしまった場合、保証期間を確認してみましょう。もし保証期間内であれば無料で修理してもらうことができます。

また、修理保証だけでなくブランドの商品であるという証明になるため、保証期間を過ぎている場合でも保証書は捨てずに取っておきましょう。

保証書の役割2:ブランドの商品であることの証明

ブランドの商品であることの証明は、前述の通り人気ブランドの本物であることを証明する一つの大きな判断基準となります。

ロレックスやオーデマピゲ、オメガといった人気ブランドは数多くのコピー品が出回っていますが、そのほとんどには保証書がついていません。

保証書がついていることは、本物である確証を高めるものとして認識されているため中古市場では保証書付きの時計のほうが高く売買されています。

とくにロレックスはその傾向が大きく、保証書の有無で買取金額の10%前後変わってきます。ヴィンテージロレックスの場合、この割合はさらに大きくなると言われています。

保証書を紛失してしまった場合のデメリット

保証書を紛失した場合のデメリットは下記の2つあります。

  • 保証期間内であっても修理を受けられない場合がある
  • 売却時に査定額が下がってしまう

それぞれ解説していきます。

保証期間内であっても修理を受けられない場合がある

一部のブランドでは、保証期間内の修理である場合には保証書の提示を求められます。

そうしたブランドの時計では、保証書を紛失してしまうと保証期間内の無料修理を受けることができません。

しかし保証期間内の修理で、保証書の提示を求めるブランドはそれほど多くありません。

多くのブランドでは時計のシリアルナンバーで時計の管理を行っているため、保証書がなくても修理を受け付けてもらえます。

売却時に査定額が下がってしまう

保証書をなくしてしまった場合のデメリットとしてもっとも大きいのが、売却時に査定額が下がってしまうことです。

前述の通り、ブランド時計の中古市場では保証書が付属しているほうが、時計本体のみのときよりも高額で取引されます。

そのため、売却する際の査定額も保証書があるときのほうが高くなります。また一部の買取店では、保証書がないと買取自体を断るところもあります。

理由としては「本物かどうかの判断ができない」というのが一番大きいでしょう。

 

買取店の鑑定士の知識や経験が豊富でなければ、本物か偽物かの判断は難しいです。そのため、買取の実績が少ない店舗では偽物を買取るリスクを減らすために、保証書がないと買取をしないという方針にしているのです。

ブランドの保証書を失くしてしまった場合は、時計本体だけでも買い取りしてくれる買取店に査定を依頼するようにしましょう。

保証書がある場合と比べると減額されてしまう可能性は高いですが、買取はしてもらえます。事前に買取店に問い合わせして概算額を聞くのもおすすめです。

保証書が必要になる場合について

保証書が必要になる場合は、「保証期間内に修理をする場合」と「買取店に売却をする場合」の2つが考えられます。

保証期間内の修理においては、保証書の提示を求めるブランドはそれほど多くありません。

ほとんどのブランドは保証書の提示がなくても、アフターサービスを受けることができます。

時計の売却を検討している場合は、保証書がなくても買取をしてくれる買取店に依頼するようにしましょう。

時計本体のみと時計と保証書が付属している場合を比較すると、保証書が付属している方が査定額は高くなりますが、ブランドの保証書は再発行ができないため買取をしてくれる店舗に依頼することが最善といえます。

現在、手元にブランドの保証書がある場合はブランドの保証期間が過ぎていても捨てずに保管しておくようにしましょう。

査定額がプラスになるだけでなく、本物であることの証明にもなります。

まとめ

ブランド品の保証書(ギャランティー)の役割や必要になる場合などについて解説してきました。

ブランド品については、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。

ぜひ、関連記事も読んで参考にしてみてください。