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2023.03.30
目次
ワインは温度により、味わいが変化します。とはいえどのくらい変化するのか、どういった味わいになるのか分かりにくいでしょう。
もちろんワインの種類によって、飲みごろの温度は違います。(こちらは後述)
温度による味の違いについて詳しくまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
ワインを少しでも飲んだことがある方なら、おそらく冷やされたワインを出された経験があるはずです。
お店では少しでも美味しいワインを飲んでもらうために、もっとも美味しいとされる温度で出すことを目指しています。
一般的に美味しいとされるのは冷やされたワインですが、中にはホットワイン(正確にはヴァンショー)もあるのが特徴です。
ホットワインの場合は香辛料やフルーツを使うため、風味が大きく異なります。
基本的にワインは温度により、美味しさが変化するのは覚えておくと良いでしょう。
ワインの味が温度で変わる理由は、下記の2点から温度で大きな影響を受けるからです。
例えばワインを冷やした場合、香りはあまり立ちません。ただしスッキリとした飲み口となるため、酸味や甘味が中心の白ワインと相性が良いです。
逆に赤ワインの場合、渋みが強いので冷やすと飲みにくくなります。味わいも深いので、あまり冷えすぎないほうが味を楽しめるでしょう。
温度によって味が変わるのは、飲み物全般に言えることです。ただしワインの場合、味わいが複雑なのでより影響を受けます。
ワインは種類により、飲みごろの温度が変わります。
赤ワインや白ワイン、スパークリングといった種類でも、美味しいとされる適温は違いが大きいです。
では具体的に、どの種類がどの温度で飲むと良いのでしょうか。詳しくご紹介していきます。
赤ワインの適温は、フルボディやミディアムボディ、フルボディでも適温が異なります。具体的には下記の温度です。
ボディは飲みやすさを総合的に表し、フルボディになるほど重口になります。そのため重口は冷やしすぎると渋みが強いです。
逆にライトボディ(軽口)は、やや冷やしたほうがスッキリとした味わいになります。
よく日本で解禁になるボジョレヌーボーの場合だと、12℃くらいがおすすめです。
氷水で冷やす場合は5分程度、冷蔵庫で冷やすなら30分から1時間くらいが良いでしょう。
白ワインは赤ワインと比べ、やや冷やして飲むことが推奨されます。具体的には下記のとおりです。
白ワインの場合、温度が低いと甘みがスッキリします。逆に甘みを強く感じたいのであれば、温度を高めにしてみると良いでしょう。
ただし冷やしすぎると、ワイン本来の旨味が感じにくくなります。やはり上記の適温ぐらいまで冷やしたほうが美味しいです。
氷水で冷やす場合は20分ほど、冷蔵庫で冷やすなら3~4時間を目安に冷やしてみてください。
ロゼワインはピンク色のワインで、味わいや色も赤ワインと白ワインの中間に位置しています。
製法も4つほどあり、赤ワインの製法や白ワインの製法に似たものもあるのが特徴です。
飲みごろの適温は、7~14℃となっています。
温度の幅はあるものの、ほかのワインと同じで甘口は冷やしたほうがスッキリです。辛口は適温のやや上で冷やすと良いでしょう。
氷水で冷やす場合は20分ほどを目安とし、冷蔵庫で冷やす場合は3~4時間ほど置くとちょうどよいです。
スパークリングワインは、炭酸ガスが溶け込んだワインを指します。そのためあまり温度が高いと、炭酸のスッキリ感が楽しめません。
適温は5~8℃がおすすめです。基本的にはしっかりと冷やし、スッキリ飲むことをイメージすると良いでしょう。
ただし味がやや複雑なタイプですと、適温の高めに設定したほうが味わいを楽しめます。
氷水で冷やす場合は20~30分ほどを目安として、冷蔵庫で冷やすなら4~5時間を置いてみてください。
赤ワインは冷やさず、白ワインは冷やして飲むとよく言われています。
おおむねそのとおりになっており、それぞれ前項で紹介した適温も白ワインのほうが低いです。
その理由について詳しくご紹介していきます。
赤ワインを冷やさない理由は、「冷やしすぎると渋みを強く感じてしまうから」です。
この渋みは赤ワインに含まれるタンニンが原因と言われています。タンニンは唾液の粘性をなくす効果があり、触覚的にザラザラとした乾いた感覚を覚えやすいです。
そのため実際には渋みを「味」として感じるわけではなく、あくまで「感触」として体感しています。
つまりタンニンが少ないワインの場合は渋みも少なくなる上、やや冷やしめで飲んでも渋みを感じにくいでしょう。
夏場は冷えたワインのほうが好ましいため、やや軽めで甘みのある赤ワインを冷やすのもおすすめです。
スッキリとしながら複雑な味わいを楽しめるので、白ワインを飲むよりも違った感覚で楽しめるかもしれません。
白ワインを冷やして飲む理由は、「酸味と甘味が引き締まるから」です。
例えばサイダー系のジュースを飲む際、常温よりも冷やしてスッキリ飲むほうが好まれるでしょう。
この状態と似たようなもので、冷やせば非常に飲みやすくなります。
甘口の白ワインであれば、より温度を下げて飲んだほうが飲みやすいです。
通説では赤ワインを冷やさず、白ワインを冷やすと言われています。
しかし実際はどのタイプを飲むかでも変わってくるため、絶対そのとおりにするとは言い切れません。
一般的に敬遠されがちな渋みや酸味を強く味わいたい方なら、赤ワインを冷やして楽しむこともあるでしょう。
香りや味わいを強く楽しみたいため、白ワインをあえて冷やさず飲む方もいらっしゃいます。
そしてタンニンが少なめな赤ワインなら、やや冷やし気味でも美味しく飲めるはずです。
あくまで美味しいとされる基準なので、すべてに当てはまるわけではないと思っておきましょう。
ワインは美味しく飲むためにも、適切に冷やす方法や時間を知っておくべきです。
ここでは適切に冷やす方法と、冷やす時間について詳しく紹介してきます。
ワインを適切に冷やす方法としては、下記の方法があります。
ワインセラーは、ワインを適切に冷やすためのものです。長く寝かせて置くなら、ワインセラーの購入も検討してみると良いでしょう。
冷蔵庫や冷凍庫を使用する方法もありますが、冷やしすぎてしまう点にだけ注意が必要です。
ワインクーラーを使い、氷水で冷やす方法もあります。実際にはバケツのような形状となっており、ここへ氷水を入れて冷やすのが一般的です。
代用も可能ですので、必ずしもワインクーラーを使用しなくても問題ありません。
ワインごとの適切な冷やす時間については、「2.ワインの種類によって美味しく飲める温度の違いはあるのか?」にて詳しくまとめています。
種類に応じて、冷蔵庫や氷水で冷やす目安を参考にしてください。
この項目では、それぞれの冷やす時間について目安をお伝えしていきます。具体的には下記それぞれの時間で冷やしてみると良いでしょう。
飲むまで時間があるなら、冷蔵庫でゆっくり冷やすのがおすすめです。すぐに飲みたいなら、冷凍庫かワインクーラーを使用しましょう。
さらに時短をかけたい場合、ワインクーラーで氷水を使い、塩を入れてみてください。
塩を入れると氷点が下がるため、温度がさらに下がりやすくなります。
よく居酒屋でビールを飲む際、ジョッキが冷えているのを経験したこともあるでしょう。
しかしワイングラスはどうでしょうか?同様に冷やしたほうが美味しく飲めるのでは、と思う方もいらっしゃるかもしれません。
結論としては、ワイングラスは冷やさないほうが良いです。理由は下記の3点となっています。
ではそれぞれ詳しく解説していきます。
冷やしたグラスを室内に出した瞬間、グラスに触れた空気が冷やされて結露を起こしてしまいます。
つまりごくわずかですが、水分を含んでワインを薄めてしまう可能性があるでしょう。
実際には結露による味わいの変化は微々たるものかもしれません。
しかしワインは非常に繊細な飲みもののため、わざわざ品質を落とすような行為はご法度です。
グラスを冷やす際、冷蔵庫や冷凍庫を使用して冷やします。この際、庫内のニオイがグラスに移りやすいです。
とくに洗浄してから拭き取りや乾燥を行わずに入れると、よりニオイが吸着しやすくなってしまいます。
ワインは非常に繊細な飲みもので、その繊細な味わいを楽しむのが目的です。
風味を損なうようなことをしてしまうと、やはり美味しくないワインを飲むこととなってしまいます。
ワインはもともと温度管理を厳重に行っているため、グラスを冷やしてしまうと「冷えすぎてしまう可能性」があります。
白ワインやスパークリングワインであれば、ある程度冷やして提供するのは問題ありません。
ただし冷えすぎてしまう可能性や、ほかの項目の影響も考えればあまりメリットは無いと言えるでしょう。
ワインは生きていると言われるほど、年数や状態によって味わいが大きく変化していきます。
そしてワインのボトルには、賞味期限が記載されていません。
実際に賞味期限があるのかどうか、気になる方はいらっしゃるでしょう。
ワインにはそもそも、賞味期限がありません。なぜなら味わいを保証する「賞味」の期限がなく、腐ってしまうことが無いからです。
さらに年数が経つほど味わいは変化し、熟成が進んでいく特徴を持っています。
高級ワインになると、熟成期間が100年を超えるものもあるほどです。
もし年数が経って美味しくないと言われるワインがあったら、飲みごろのピークを過ぎたといった表現が使われます。
また酸化が進んだ場合、味の品質は著しく劣化することもあるでしょう。結論としては賞味期限がないと思っても問題ありません。
ワインによって、収穫年が記載されています。その年数を頼りに、どのくらいが飲みごろかを確認しながら熟成させることはあるでしょう。
この収穫年は「ヴィンテージ」と呼ばれ、記載されているものと記載されていないものがあります。
あくまで任意表示となっており、生産者によって表示されていない場合があるので注意してください。
シャンパンの場合、8割が収穫年を記載していない「ノンヴィンテージ」となっています。
ワインには賞味期限が無いものの、一度開封したらどうなるのか気になることがありますよね。
この項目では、未開栓と開栓後の賞味期限についてまとめました。
ワインには賞味期限がないとお伝えしたものの、比較的購入しやすい格安ワインはすぐに飲むのがおすすめです。
※コンビニやスーパーで買うものや、デイリーワインが該当します。
このワインに関しては熟成を目的としていないため、すぐに飲む前提で作られているものが多いです。
熟成タイプではないワインにしても、基本的に赤ワインは2~3年以内に飲むのが一番おすすめとなっています。
白ワインの場合はもう少し早くて、1~2年以内を目安としましょう。
熟成タイプの場合は品種や産地、ブランドによって大きく変化します。詳細については購入店で聞くか、商品名を調べて飲みごろを調べてみるのがおすすめです。
一度開栓してしまったワインでも、飲みきれずに残ってしまうことがあるでしょう。
多くの場合、一度開栓してしまったものは早めに飲むことが推奨されています。
なぜならどんなに高品質なワインでも、一度空気に触れるとどんどん酸化が始まるからです。
ただし冷蔵庫や適切な温度管理を行っていれば、すぐに飲めなくなるといったことはありません。
開けたてが一番美味しい状態を楽しめますので、残ってしまったワインはできるだけ早めに飲みましょう。
今回は「ワインの温度によって味の変化はあるのか」やワインの賞味期限などについて解説してきました。
ワインについては、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。
ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にしてみてください。