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2024.07.26
目次
世界的なファッションブランドである『ルイ・ヴィトン』。
日本でも不動の人気を誇っていますが、モノグラムについて詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。
これらを知り、今後の買い物に役立てたいはず。
そういうわけで今回は、ルイ・ヴィトンのモノグラムについて詳しくお話していきます。
モノグラムのロゴの種類や特徴、人気がある理由についても触れるので、ぜひ参考にしてみてください。
ルイ・ヴィトンは、改めて説明するまでもないくらい有名なファッションブランドです。
その中で、代表的なシリーズであるモノグラムがどのように誕生して人気のデザインとなっていったのか、ということまで知らない人は多いでしょう。
そこでここからは、ルイ・ヴィトンの歴史とモノグラムの由来を振り返りながら、その人気について探っていきます。
最初に簡単に、ルイ・ヴィトンの歴史について見ておきましょう。
メゾン(ブランド)の創業者ルイ・ヴィトンがパリでトランクの製造職人として見習いをはじめたのは1837年。
マレシャル氏のアトリエで、職人として腕を上げていきました。
当時の人々の移動手段は主に馬車、船、汽車で、荷物が手荒く扱われていたため職人に丈夫なカバンの製作依頼をするのが主流だったんですね。
そこでルイ・ヴィトンは旅行者のために木箱の製作から始め、後に顧客の要望に沿ってトランクを作るようになりました。
そしてルイ・ヴィトンは、マレシャル氏のアトリエで17年間働いたあと独立します。
パリのヴァンドーム広場からほど近いヌーヴ・デ・カプシーヌ通り4番地に、自らのアトリエを開きました。
その後人々の移動手段が車にシフトし、旅が生活の一部になったことで彼のビジネスはみるみる成長。
数々の著名人に愛用されたトランクは高級品の象徴であるほか、実用品としても購入されました。
このようにルイ・ヴィトンは、旅行用のトランクからスタートして大成功を遂げたブランドだったんです。
1896年に2代目、創業者ルイ・ヴィトンの息子ジョルジュ・ヴィトンによって考案されたというモノグラム。
モノグラムは英語で“monogram”と表記し、人名のイニシャルなどに使う複数の文字を組み合わせて図案化したもの、という意味です。
19世紀のフランスの審美学に影響を受けたジョルジュは、父ルイ・ヴィトンへのオマージュとして、幾何学的な花柄と「Louis Vuitton」のイニシャルを組み合わせたものをデザインしました。
これがルイ・ヴィトンの「モノグラム」です。
モノグラムは現在、ルイ・ヴィトンの数多くの商品に使用されていますが、デザインの起源は諸説あります。
まず、「モノグラムには日本古来の『家紋』にも似たような雰囲気が感じられる」ということについて、興味深いストーリーをご紹介しましょう。
ルイ・ヴィトンは1867年のパリ万博に初出展し、銅賞を受賞します。
そのパリ万博は、日本が初めて参加した万博でもありました。
この万博には当時の幕府と薩摩・佐賀藩が出展、その後も日本の出展は続きます。
そこで考えられるのは、パリ万博において、創業者のルイ・ヴィトンや2代目のジョルジュが日本の家紋の入った工芸品を目にする機会があったということです。
そして家紋からインスピレーションを受け、モノグラムが誕生した可能性も考えられるでしょう。
次に、このモノグラムは当時の「ジャポニズム」の影響を受けて創作されたという説もあります。
ジャポニズムは、19世紀半ばからフランスを中心にヨーロッパで巻き起こった日本ブームの総称です。
先の1867年パリ万博でも、明治維新による文明開化で日本の美術品や工芸品が出品されています。
つまり、ヨーロッパを中心に日本文化に対する関心が急速に高まっていった時期でもあったんです。
もしルイ・ヴィトンの象徴的なモノグラムが日本文化の影響を受けていたとしたら、より一層ブランドへの親近感が湧くのではないでしょうか。
なお、人気の上昇とともに盗作や模倣品に悩まされたメゾンは、モノグラムの商標登録を行いました。
このように、LVのイニシャルに星と花を組み合わせたモノグラムには歴史的な背景があるんです。
以降、一目でルイ・ヴィトンとわかる象徴的なデザインとして現在も多くの製品にあしらわれ、世界中で親しまれるようになりました。
ここからは、モノグラムの代表的なロゴの種類と特徴を以下のとおり取り上げていきます。
一つ一つ、詳しく見ていきましょう。
ヴェルニはフランス語で「エナメル」を意味します。
牛革のなかでも特に希少価値の高いカーフスキンにエナメル加工を施し、その上にモノグラムモチーフを型押ししたシリーズです。
1998年、当時のデザイナー マーク・ジェイコブスがデザインしました。
エナメルの光の輝きと鮮やかなカラー展開で、現在も定番となっているラインです。
アンプラントは、フランス語で「刻印」を意味する言葉です。
その言葉の通り、アンプラントのシリーズにはモノグラムパターンがレザーに型押しされています。
カーフレザーに型押しされた革には、モノグラム・モチーフ独特の風合いと落ち着いた高級感があります。
モノグラム・ジャイアントは、通常より大ぶりなLVイニシャルが印象的なモノグラムです。
ジャイアントの名の通り、通常サイズより大きめのモノグラムが目を引きます。
インパクトがありながらも落ち着きを見せ、品の良さが感じられるデザインです。
フランス語で“クッション”という意味の「クッサン」がネーミングのシリーズ。
モノグラム・パターンをエンボス加工で施したクッサンシリーズは、ふっくらした触り心地が特徴のバッグです。
クッションのようなソフトなビジュアルが優しい印象で、カラー展開も豊富なんですね。
そのため持つ人のジェンダー(生物学的性別)や年齢層を問わず、幅広く楽しめるラインです。
カラフルなキャンバス生地に、モノグラム模様が小さく織り込まれたコレクション。
現在では廃盤となっているシリーズです。
ですが、キャンバス素材がカジュアルさを引き立てつつ小さなモノグラムパターンが品よく際立ち、現在も中古市場で人気のラインです。
モノグラム・ペルフォは、モノグラム柄にパンチング加工を施し、その中に鮮やかなカラーを差し込んだインパクトのあるデザインのシリーズです。
ペルフォはフランス語で、「穴を開ける」を意味するperforationから来ています。
伝統的なモノグラムパターンにパンチングを施し、そこから鮮やかなカラーが覗くという新しいデザイン。
「伝統」と「斬新さ」がミックスされた、目を引くコレクションです。
なおモノグラム・ペルフォは現在、中古品販売店などで手に入ります。
モノグラム・エクリプスは、当時ルイ・ヴィトンのメンズ・アーティスティック・ディレクターだったキム・ジョーンズが2016年に発表したラインです。
ルイ・ヴィトンの象徴的なモノグラムを再解釈した、グレーとブラックのコントラストが美しいモノグラム・エクリプス。
メンズラインとして作られたこともあり、モノトーン調のシックなデザインが男性にも人気です。
2016年には、日本のアーティスト藤原ヒロシ氏が主宰するフラグメントデザインとのコラボレーションアイテムも登場。
モノグラム・エクリプスの限定レザーグッズは、当時話題になりました。
モノグラム・グラフィティは、モノグラムにグラフィティ(落書き)を載せたストリート感あふれるデザインです。
ファッション・デザイナー兼アーティストのスティーブン・スプラウスとマーク・ジェイコブスのコラボレーションで2001年に誕生しました。
一度目にしたら忘れられないインパクトあるデザインは、近年ストリートファッションの流行で再び注目を浴びているラインです。
現在は中古販売市場でのみ見かけるラインですので、ぜひチェックしてみてください。
モノグラム・マルチカラーは、現代美術家でありポップアーティストの村上隆氏とのコラボレーションにより誕生しました。
白または黒のベースにルイ・ヴィトンのモノグラムを33色のカラーで表現した、モダンでアヴァンギャルドな魅力を備えたラインです。
歴史ある伝統的なラグジュアリーブランドと、現代アートシーンで世界的に活躍する村上氏とのコラボレーション。
シリーズ発売とともに、ファッション業界を超えて大きな話題を呼びました。
カラフルにモノグラムを表現したマルチカラーは、一目でルイ・ヴィトンとわかると同時に大きなインパクトを与えます。
現在は終了していますが、インパクトの大きさや村上氏とのコラボレーションという価値もあり、今でも人気の衰えないシリーズです。
ひとくちに「モノグラム」と言っても、たくさんの種類があることがわかりました。
中には廃盤になり、市場に出ているのは中古品のみというコレクションもあります。
過去のシリーズを好む人も多いことから、ルイ・ヴィトンはいつの時代も人気があるといえます。
ここでは、ルイ・ヴィトンのモノグラムがなぜここまで多くの人を惹きつけるのかを見ていきましょう。
ルイ・ヴィトンのモノグラムは、定番の柄だから人気があるのだといえます。
モノグラムはルイ・ヴィトンを象徴しつつシンプルで、日本の家紋にも似た馴染みやすいデザインです。
そして長い歴史のなかで知名度が上がり、普段目にする機会が多いことから人々に安心感を与えているのでしょう。
「ルイ・ヴィトンを持つならまずはモノグラム」と考える人も多いです。
それくらいモノグラムはルイ・ヴィトンのシンボル的存在となっていて、流行に左右されず人気を維持しています。
シンプルで象徴的なモノグラムはさまざまにアレンジされ、これまで見てきたとおり多くの種類があります。
しかし基本はシンプルなデザインだけに、持つ人のスタイルを選ばないのが特徴です。
サイズやモノグラムのパターンにもよりますが、フォーマルはもちろん普段の通勤やビジネスシーンでも見かけます。
またデニムなどのカジュアルな休日スタイルにも合わせやすいものが多く、シーンを選びません。
その上でカラー展開が豊富なラインやカラフルなアイテムは、普段のスタイルに合わせて選ぶとより馴染み、コーディネートに幅が広がるでしょう。
繰り返しになりますが、モノグラムはシンプルなデザインがベースなので持つ人を選ばず、性別も関係なく持ちやすいというのも特徴です。
例えばシックでシンプルなモノグラム・エクリプス、カラフルなモノグラム・マルチカラーなどは男女問わず好まれます。
いずれもファッション感度の高い男女や、最近ではジェンダーを超えて持たれる人気のアイテムです。
もしモノグラムを手放すことになった時、「高く売れる」というのも人気の理由の一つです。
特にルイ・ヴィトンのモノグラムは、廃盤になったモデルでも市場価値が高いものも多いんですね。
ブランドの信頼性と価値、品質の良さもあり、総合的に「リセールバリュー(取得したものを再び売却した時の価値、資産価値)」が高いのが特徴です。
ルイ・ヴィトンのモノグラムは決して安い値段ではありませんが、手放すことになっても高い価値が付くのであれば購入しても損はしないでしょう。
【エコプラスからの豆知識】
ルイ・ヴィトンのモノグラムを売りたいときはここをチェック!まずは新品(未使用品)かどうか。1度でも使ったらそれは「中古品」です。
次に保存状態ですね(シミ・破れやほつれ・持ち手の黒ズミ・角スレ等……)。ちなみに箱や袋はあるに越したことはないですが、無いからといって査定金額が下がることはありません。
ルイ・ヴィトンに限らず、ハイブランドは日頃から使い方と保存の仕方を意識することが大切です。「もしかしたら売るかも」と考えながら、いつもキレイな状態を保つようにしてみてください。そうすることで買取価格もグンと上がるかも!?
今回は、ルイ・ヴィトンの象徴的なモノグラムとその歴史、多くの種類について見てきました。
19世紀にさかのぼる歴史と現代のデザイナー達によるモダンな解釈で、ファッションアイテムとして現在も世界中で人気のモノグラム。
買い物の際はもちろん、万一手放す際は今回の記事を参考にしてみてください。