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2024.08.27
目次
「ベルルッティってどんなブランド?歴史や特徴、人気アイテムが知りたい!」
創業から約130年になる、歴史ある高級革製品のブランド『ベルルッティ』。
歴史があるブランドとはいえ、どういう生い立ちや特徴があるのかわからない人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、『ベルルッティの歴史』を中心にお話していきます。
またブランドの特徴や魅力、人気アイテムもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
1895年創業と、ラグジュアリーブランドの中でもとりわけ長い歴史を持つベルルッティ。
現代も継続するブランドの哲学や技とは、いったいどういうものでしょうか。
ここからは、ベルルッティの歴史を一つずつ紐解いていきます。
1865年、イタリアのマルケ州、アドリア海に面したセニッガリアで誕生した創業者のアレッサンドロ・ベルルッティは、家具職人として修行を積みます。
その後アレッサンドロは、靴職人として大成することを夢見てフランス・パリに渡りました。
そして、ビスポーク(※)の靴工房として1895年に創業したのがベルルッティです。
※ビスポークとは:個々の購入者の注文や嗜好、使用目的などに合わせて既存のものを改変したり新調したりすることです。英語表記で「bespoke」。
アレッサンドロは家具職人としての型や素材に関する知識や技術を存分に生かし、一枚の革から縫い目のない美しいレースアップシューズを創り出しました。
これがパリの芸術家たちが集うベル・エポック(※)のサロンで瞬く間に評判となり、アレッサンドロの名も広く知られるようになったんです。
※ベル・エポックとは:「美しき時代」の意。19世紀末から第一次世界大戦勃発にいたるまで、パリをはじめとする近代都市空間で文化と経済の繁栄が謳歌された時期を指します。
この革靴は「アレッサンドロ」と名付けられ、誕生から1世紀以上経った現在もベルルッティのスタイルを体現する作品であり続けています。
ベルルッティの靴は“靴の宝石”と呼ばれ、芸術品のような美しさと機能性を兼ね備えているところがポイント。
すでに著名人をはじめ多くの顧客を抱え始めていたベルルッティは、アレッサンドロの息子トレッロ・ベルルッティに引き継がれます。
アレッサンドロの徹底的にこだわり抜く完璧主義を譲り受けたトレッロは、靴作りに彫刻家としての技術と素質を発揮し、そのデザインは高い評価を受けました。
そしてトレッロは1928年、ベルルッティ初の工房兼ブティックをパリのモンタボー通りにオープンします。
タルビーニオにより、ベルルッティはさらに新しい時代に入っていきます。
トレッロの息子であるタルビーニオ・ベルルッティは、第二次世界大戦後に3代目に就任。
彼がもたらしたさまざまな変革の中でも大きなものは、1959年に高級既製靴をスタートしたことでした。
今までのビスポークによる受注生産に加え、すぐに入手可能な既製靴の生産を始めたんです。
また、紳士靴以外に女性用コレクションを発表。
これらの大胆な施策により新たな顧客を獲得し、ベルルッティが世界的なブランドへ成長することに大きく寄与しました。
タルビーニオが高級既製靴をスタートした頃、イタリアからパリの工房に加わったタルビーニオの“又従姉妹(またいとこ)”のオルガ。
オルガ・ベルルッティは、のちにベルルッティの初めての女性当主となります。
その彼女が考案したのが、「パティーヌ」という染色の手法でした。
それまで黒と茶色がほとんどだった紳士靴の世界に、この染色手法で透明感と深みのある唯一無二のカラーバリエーションを加えます。
さらに、ベルルッティ独自のヴェネチアレザーを生み出したのもオルガでした。
熟練したカラリストが手作業で仕上げるパティーヌは、唯一無二のカラー。
二つとして同じ色はありません。
それゆえ、一つひとつの靴に個性が宿ります。
このヴェネチアレザーに、パティーヌにより深みとムラ感のある色付けを行い、ベルルッティ独自の新たなスタイルを確立したんです。
オルガの芸術的かつ革新的な手法の導入は、ベルルッティの世界的なブランドとしての地位を確固たるものにしました。
また、オルガが顧客の1人であるイギリスのウィンザー公爵からインスピレーションを得て「靴ひもの結び方」を取り入れたのも、有名なベルルッティのエピソードです。
以下より、実際の靴紐の結び方を見てみてください。
こうしてベルルッティは、初代のアレッサンドロの芸術性と機能性をベースに、デザインや技法でもブランド独自の方法を編み出し、躍進を遂げていきました。
芸術的とも言える美しさと機能性を持って革製品を生み出し続け、人々を魅了してきたベルルッティ。
歴史からも、製品と技の素晴らしさが沸々と感じられたのではないでしょうか。
ここからは、「魅力と特徴」という切り口でベルルッティを深掘りしていきましょう。
革靴からスタートしたベルルッティ。
現在でも取り扱いアイテムの多くが革製品ということもあり、ベルルッティといえば上質な革を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
実際、ベルルッティのアイテムには最高級のレザーが使用されています。
長く使うほど味わい深さが増す、高品質で大変美しいレザーです。
特にオルガにより生み出されたヴェネチアレザーは、ベルルッティ独自のもの。
歴史に育まれたサヴォアフェール(※)とクラフツマンシップによるベルルッティのアイテムは、著名人をはじめ世界中の多くの人々を魅了し続けています。
POINT※サヴォアフェール(Savoire faire)とは:フランス語の「savoire(知る)」と「faire(作る)」を掛け合わせて誕生した言葉は、一般的には「匠の技」などと表現されます。重要なのは、「匠」という言葉に潜んでいる「長年の歴史」というニュアンス。「長年の歴史により培われた職人技と独自の美意識、そして審美眼」くらい深い意味を持つ言葉です。
レザーの品質と美しさが、ベルルッティというブランドの信頼性に大きく寄与しているのは間違いありません。
ベルルッティは、初代のアレッサンドロがビスポークの靴工房としてスタートしました。
その技術と哲学はサヴォアフェールとして現代も受け継がれており、「パーソナライズ」として製品のアレンジが可能です。
「ビスポーク・シューズメーキング」として、個人用の靴をオーダーできることはもちろん、現在では「ビスポーク・テーラリング」としてスーツを始め衣服の仕立ても行っています。
オルガの代からスタートしたパティーヌにより、シューズ、バッグ、ベルトなどのレザー製品に色染めができ、イニシャルを入れるサービスも展開。
極上の素材とベルルッティの職人の技で作り上げられる自分だけの製品は、いわば世界に一つだけの作品です。
品質、デザイン、機能全てにおいて満足できるアイテムは、贅沢かつ日常を快適で豊かなものにしてくれるでしょう。
アレッサンドロがパリで靴工房を始めてまもなく、ベルルッティの靴はパリの芸術家たちが集うサロンで評判となり、その後も多くの芸術家やアーティストを顧客に持ってきました。
特にアートや芸術に関連の深い著名人に愛用されてきた歴史は、ベルルッティの芸術性・デザイン性の高さを物語っています。
このように、多くの著名人に認められ愛されてきたベルルッティ。
芸術を生業(なりわい)とする著名人たちの心をとらえ魅了するほど、ベルルッティの製品は洗練されたものだったんです。
ビスポークの靴からスタートしたベルルッティは、革製品を始め今では幅広いアイテムを扱っています。
その中でも、特に人気の高いアイテムを5つご紹介します。
ベルルッティのアイテムはどれも素晴らしく、大人の男性に持ってほしいものばかり。
普段身に着けるアイテムにこだわりのある男性は、ぜひチェックしてみてください。
ヴェネチアレザーやスクリットモチーフ(カリグラフィーが施されたデザイン)、さまざまな美しい色合いを引き出すパティーヌ。
これらは全てベルルッティ独自であり、ブランドを象徴する要素です。
3つが盛り込まれた長財布は、まるでベルルッティの魅力を最大限詰め込んだようなアイテム。
ブランドロゴを主張しない、しかしパティーヌによるオリジナリティあふれるカラーとスクリットモチーフはベルルッティ独自の意匠です。
見る人が見ればわかるベルルッティの長財布は、大人の男性から圧倒的な支持を集め、不動の人気を誇ります。
豊富なカラーバリエーションや機能から、きっと好みの一点を見つけられるでしょう。
「男性が憧れる人気の財布ランキングTOP3!かっこいい財布の選び方もご紹介」でもベルルッティの財布を紹介しているので、ぜひそちらもご覧ください。
カードケースも、財布と同様ベルルッティを象徴する3つの要素(ヴェネチアレザー、スクリットモチーフ、パティーヌ)が盛り込まれたベルルッティの人気アイテム。
コンパクトなサイズ感にもかかわらずカードポケットが充実しているのが特徴で、ミニ財布としても使えます。
全体的に財布よりリーズナブルな価格設定となっているため、財布が欲しいけれどまずは手頃なもので試したい、という人にもおすすめのアイテムです。
幅広いラインナップを持つベルルッティのバッグ。
ビジネスシーンでもベルルッティは次のとおり、幅広い展開でユーザーの要望に応えてくれます。
そして長財布やカードケースと同様、素材に関しても以下のように多くの選択肢があります。
美しさと洗練された見た目を保ちながらも、素材やサイズはシーンに応じたラインナップを選べるのが人気の秘訣です。
ビスポークのレースアップシューズからスタートしたベルルッティ。
現在でもビスポーク・高級既製靴ともに美しく機能性の高い革靴は、こだわりのある男性に人気なのは言うまでもありません。
そして、最近ではビジネスシーンでも一般的になってきたスニーカーも人気です。
素材は次に挙げるとおり、幅広く展開しています。
レザータイプのスニーカーやスエードのスリッポンはカジュアルすぎず高級感があるため、ビジネスシーンにも対応可能。
外回りが多い人や、フォーマルな革靴では疲れてしまうというビジネスパーソンには心強いラインナップです。
意外かもしれませんが、実はメガネも揃うベルルッティ。
ロゴを主張しないベルルッティの一貫したデザインは、メガネにも同じく反映されています。
シンプルで洗練されたデザインで、大人の男性に品よくおしゃれな雰囲気を添えてくれます。
なお、サングラスも充実したラインナップで「パティーヌ」から着想を得たこんなシリーズも。
美しいグラデーションが、ベルルッティの豊かな色の世界観を思い起こさせます。
ベルルッティは、イタリア出身のアレッサンドロがビスポークの靴工房からスタートしたブランド。
継承されていく毎に進化を遂げ、オルガの時代にはベルルッティ独自の、象徴的な染色手法・素材であるパティーヌとヴェネチアンレザーが生み出されました。
ブランドロゴを主張しないスタイルと、歴史とサヴォアフェールから紡がれた美しさと機能性は、ベルルッティを知っている人には一目瞭然。
“知る人ぞ知る”ブランドとして、現在も幅広いアイテムが世界中で愛用され続けているんです。
今回は、ベルルッティのはじまりから現在までの歴史を紐解きながら、その魅力・特徴と人気アイテムを取り上げてきました。
初代のアレッサンドロの時代から確立された芸術性と機能は代を追って、世界中で認められ愛されるブランドに進化を遂げてきたんです。
創業当初から多くの著名人から支持を得てきたことも、ベルルッティの芸術性や信頼性の高さを物語っています。
中でも、芸術やエンターテインメントといったクリエイティブな分野で活躍する文化人に認められてきた事実は、ベルルッティの芸術性や洗練された美しさを代弁しているとも言えるでしょう。
靴はもちろん、今では財布やカードケースなどの人気アイテムも多く、“知る人ぞ知る” ブランドであるベルルッティ。
歴史が紡いできたベルルッティのサヴォワフェールは現在も継承され、本物を追求する人々に認められ愛され続けています。
一度実物を手に取ってみると、その良さを実感できるはずです。
ぜひ、今後のお買い物の参考にしてみてください。