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2025.03.18
目次
イタリア発祥のブランドである『ボッテガヴェネタ』。
革を編み込んだイントレチャートが高い人気を誇っていますが、具体的にどんなブランドか知らない方もいるでしょう。
など、気になっている方も多いと思います。
そこで今回は、『ボッテガヴェネタの歴史や特徴』について紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
ボッテガヴェネタは、ハイブランドのなかでは歴史の浅いブランドです。
しかし創業からの約50年間で、他ブランドに劣らないほどの人気アイテムを展開するまでになりました。
ここでは、そんなボッテガヴェネタの歴史を以下の項目に沿って紹介していきます。
それではひとつずつ詳しく見ていきましょう!
ボッテガヴェネタは、1966年にイタリアのヴェネト州ヴィチェンツァで創業したブランドです。
創業者のミケーレ・タッディとレンツォ・ゼンジアーロ夫妻は、ヴェスト地方の腕利きの職人を集めてボッテガヴェネタを始めました。
高品質な製品はイタリアの上流階級ですぐに認められ、信頼と実績を積み上げることに成功します。
創業者の名前をブランド名にすることが多いですが、ボッテガヴェネタはイタリアで工房を意味する「bottega」、ヴェスト州を意味する「Veneta」を組み合わせて名付けられました。
ボッテガヴェネタは1970年代、「When your own initials are enough」というキャッチコピーが書かれた広告キャンペーンを開始します。
日本語で「自分のイニシャルだけで十分」という意味で、ブランドロゴ入れないスタイルを示したものです。
1980年代には、ジャクリーン・ケネディやファラ・パレーピ元イラン王妃などの世界の著名人が顧客になりました。
さらに1980年の映画「アメリカン・ジゴロ」でローラ・ハットンがボッテガヴェネタのバッグを持ったり、1985年アンディー・ウォーホルの短編映画「ボッテガ・ヴィスタ インダストリアル ビデオテープ」が発表されたりするなど注目を集めます。
しかし1990年代になると、掲げていたコンセプトを覆してBVロゴを飾るようになるんですね。
これがきっかけで徐々に人気が落ちていき、ボッテガヴェネタは経営難に陥ってしまいました。
長い間苦しい状況が続いていたボッテガヴェネタですが、2001年にグッチグループ(現ケリンググループ)に買収され転機が訪れます。
同時期にクリエイティブディレクターに就任したトーマス・マイヤーはBVロゴを廃止して、イントレチャートを強調したアイテム作りを始めたんです。
これによってブランドは急成長し、2002年に旗艦店ボッテガヴェネタ青山、2007年に東京 銀座店をオープンするなど店舗拡大を進めていきます。
さらに2005年には初のプレタポルテコレクションを発表、2011年に香水の販売を始めるなど、幅広いカテゴリーのアイテムも展開するように。
一時期はブランドの勢いを落としていたボッテガヴェネタですが、トーマス・マイヤーが就任してからの10年間で、800%の売上アップを達成しました。
17年間ボッテガヴェネタを率いてきたトーマス・マイヤーが2018年に退任した後は、当時32歳のダニエル・リーが抜擢されます。
セリーヌやバレンシアガなどで経験を積んできたダニエル・リーは、ボッテガヴェネタの伝統を引き継ぎつつ、新たな視点を加えたアイテムを展開しました。
結果的に3年間に渡ってヒット作品を生み出し、ブランドの成長に貢献したんです。
2021年にはマチュー・プレイジーがクリエイティブディレクターに就任して、さらなる成長に貢献します。
2024年にマチュー・プレイジーは退任し、新たなクリエイティブディレクターにケリンググループ唯一の女性デザイナーであるルイーズ・トロッターが任命されました。
彼女の洗練された視点を通じてボッテガヴェネタは伝統を守りつつ、現代的なアイデアを取り入れながら進化し続けることが期待されています。
ここからは、ボッテガヴェネタの特徴を以下のとおり5つ取り上げていきます。
一目見てボッテガヴェネタだとわかるデザインから、職人ならではのこだわりまで詳しく見ていきましょう。
「イントレチャート」とは編み込みを意味するイタリア語で、ボッテガヴェネタを象徴する技法です。
職人の高い技術と手間が必要で、編み込みにくい柔らかな短冊切りのレザーを1枚1枚手作業で作りあげています。
なおイントレチャートはイタリアのトスカーナ地方の伝統的な技法で、活用しているブランドはボッテガヴェネタだけではありません。
しかしボッテガヴェネタのクオリティが高いことから、「ボッテガヴェネタ=イントレチャート」と認識されているんです。
またダニエル・リーは2018年、イントレチャートをアップグレードさせた「マキシイントレチャート」を考案。
イントレチャートよりも、編み込んでいる革の幅が広くなっているのが特徴的です。
マキシイントレチャートの登場により、ボッテガヴェネタのアイテムは伝統的でシックな顔を残しながら、ポップで若々しいデザインになりました。
ハイブランドの多くは、表面にロゴが施されているアイテムを展開していますが、ボッテガヴェネタはロゴ無しアイテムにこだわっています。
とはいえ前述したとおり、1990年代にBVロゴを押し出していた時代もありました。
その後「When your own initials are enough」のキャッチコピーを掲げ、再びロゴが無い製品を作るようになってからは、より職人の技術の高さが際立つようになったんです。
なお、一人ひとりの個性を大切にしたいという考えは50年以上変わっていません。
そのため、ボッテガヴェネタを代表するイントレチャートは、持つ人の魅力を最大限に引き立ててくれます。
ボッテガヴェネタは、使用する素材にもこだわっています。
代表的なのが、生後1ヵ月以内の子牛の革であるラムレザーです。
しなやかで手に馴染みやすく、光沢が控えめで落ち着いた印象を与えてくれます。
カーフレザー(生後6ヵ月以内の子牛の革)も使用されており、ボッテガヴェネタでは繊維構造が細く、滑らかな手触りの最上級のものを採用しています。
上品な光沢と美しい艶のある素材で、耐久性にも優れているのが特徴です。
ほかにも、他ブランドではほとんど見かけない東南アジアに生息する水蛇の革である「アイヤーズ」、カジュアルな「ナイロン」などのこだわり抜いた素材を使用しています。
シンプルなデザインのアイテムを展開しているのが、ボッテガヴェネタの特徴です。
デザインに、過度な装飾や複雑な模様などを取り入れていないんですね。
ブランドを象徴するイントレチャート、独特な柄と光沢がエキゾチックなアイヤーズ、部分的にイントレチャートを用いてるチェルボなど、上品で洗練されたデザインのアイテムを展開しています。
また、多彩なカラーのアイテムが多いのもボッテガヴェネタの魅力です。
定番のブラックやブラウン、コーディネートのアクセントになるビビットカラー、女性らしい色合いのパステルカラーなど、豊富なカラーからお気に入りのアイテムを選べます。
カラー展開は豊富ではあるものの、基本的にそれぞれのアイテムには一色しか使われていないため、非常にシンプルです。
機能性や実用性に優れているのも、ボッテガヴェネタの特徴です。
たとえばショルダーストラップが付いていてマルチに使えるもの、持ち物が多い人向けにたくさん収納できる大容量のものなど、自分に適しているアイテムを見つけられます。
ちなみに名作「カバ」の魅力を引き継ぐ「ピナコテーカ」は、内側のスエード面を表にして使用できるリバーシブル仕様で、気分に合わせて雰囲気を変えられるんです。
リバーシブルのバッグって珍しいですよね。
このようにボッテガヴェネタには、さまざまなシーンに対応できる機能性と実用性をそなえたアイテムが揃っているところが特徴です。
ボッテガヴェネタの歴史や特徴がわかったところで、ここからは人気のバッグを5つ取り上げていきます。
それぞれの特徴や人気のポイントについて解説するので、さっそく見ていきましょう。
2001年にデビューした「カバ」は、ボッテガを代表する不動の人気シリーズです。
トーマス・マイヤー就任後に初めて手がけたもので、母親が使用していたトートバッグから着想したといわれています。
シンプルで洗練されたデザインで、幅広い年齢層から支持されているのが特徴的です。
通常のイントレチャートよりも高い技術を必要とするカバは、2人の革職人が2日間かけて仕上げます。
というのも、サイドやボトムのカーブに縫製を使わず、絶妙なテンションで編み込む技術が求められるためです。
カバはダニエル・リーやマチュー・ブレイジーによりアップデートを続け、時代を超えて愛され続けています。
ダニエル・リーが初めて手がけたコレクションである「カセット」は、2019年のプレフォールコレクションで登場したアイテムです。
長方形のフォルムが特徴的なクロスボディ―バッグで、直角に大きく編み込まれたマキシイントレチャートを採用しています。
カセットには様々な種類があり、なかでも人気なのが「パデット テック カセット」と「カメラ バッグ」です。
パデット テック カセットは、パッド入りのレザーの革ひもを編み込むことで、エレガントで可愛らしいフォルムを強調しています。
イントレチャートが斜めに編み込まれているカメラバッグは、丸みのあるフォルムが可愛らしいです。
カセットシリーズも、今やボッテガヴェネタを象徴するアイテムになっています。
2023年発売の「ホップ」は、2022年に登場したホーボーバッグの形からインスピレーションを得たアイテム。
立体的なピラミッド型のフォルムは、あらゆる角度から見ても美しいシルエットです。
裏地にはカーフレザーのなかでも軽いライトカーフを採用し、内側にファスナー付きポケットをあしらっています。
ハンドバッグとしてだけではなく、腕や肩に掛けて使用できるのも嬉しいポイントです。
小さいサイズはちょっとしたお出かけに、大きめサイズは通勤に使うなど、利用可能なシーンが幅広いのもホップの魅力だといえるでしょう。
2020年のリゾートコレクションで登場した「ジョディ」は、ほぼすべてのアイテムでイントレチャートを採用しています。
しなやかな質感と美しい光沢が特徴的な、洗練されたデザインのアイテムです。
もともとはホーボーバッグという商品名でしたが、ハリウッド女優であるジョディ・フォスターがパパラッチから姿を隠すのに使用したことがきっかけでジョディに変更されました。
このようなプチ情報も、アイテムへの親近感が増す要素になりますね。
ちなみにジョディはダニエル・リーによってアップデートされ、現在はハンドルに結び目があしらわれたデザインに変更しています。
「アルコ」は、ミラノの中心に建てられた凱旋門「アルコ・デッラ・パーチョ」をイメージして作られたバッグ。
チューブ状の長いハンドル、安定感のある長方形の底部が特徴的です。
イントレチャートではないカーフレザー、マキシイントレチャートの2種類のアイテムを展開しています。
なお仕事用バッグとして人気の高い「アルコト―ト」は、A4サイズの書類やパソコンなどが入る収納力の高さに定評があるんですね。
機能性もさることながら、スーツ姿にピッタリはまるシンプルなデザインのため、男女ともにビジネスシーンで大活躍するシリーズです。
今回はボッテガヴェネタの歴史や特徴、人気のバッグを紹介しました。
歴史の浅いボッテガヴェネタですが、ブランドを象徴するイントレチャートを軸に他ブランドに劣らない人気を誇っています。
今ではダニエル・リーが考案したマキシイントレチャートも展開しており、より多くの人から愛されるブランドへと進化を遂げています。
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