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2025.05.23
目次
トッズ(Tod’s)はイタリア発の高級レザーブランドです。
洗練されたデザインと高い品質で人気のラグジュアリーブランドですが、トッズの歴史やアイテムについてはあまり知らない方もいますよね。
など、トッズの歴史やアイコンアイテムについて知っておきたいことも多いでしょう。
そこで今回は、トッズの誕生から成長の歴史について詳しくお伝えしていきます。
あわせてアイコンアイテムやコラボレーションにも触れますので、ぜひ参考にしてみてください!
ここではトッズのブランドとしての歴史と概要について、次の2つの時期に分けてお伝えしていきます。
いずれもトッズの魅力を知る上で重要なので、ぜひ確認しておいてほしいポイントです。
ではそれぞれについて、以下から詳しく見ていきましょう!
トッズの歴史は、1,900年代の初頭にイタリア中央部マルケ州の小さな町から始まりました。
その町でフィリッポ・デッラ・ヴァッレが靴工房をオープン。そこでは丹念な手仕事で優美なレザーシューズが制作されていました。
父親の靴工房を、熟練の職人と共に小さな企業へと成長させたのはフィリッポ・デッラ・ヴァッレの息子のドリノ・デッラ・ヴァッレです。
1940年頃、ドリノ・デッラ・ヴァッレはマルケ州サンテルピーディオで初のアルチザン工房を設立。女性用のフットウェアの制作などを始めました。
1970年には、ミラノオフィスをオープン。ミラノの中心地にオフィスを構えるまでに成長し、トッズは家族経営の企業からさらに進化を遂げていきます。
1975年には、現トッズ・グループの会長兼CEOであるディエゴ・デッラ・ヴァッレが正式にトッズに加わりました。
ドリノ・デッラ・ヴァッレの息子であるディエゴ・デッラ・ヴァッレは、トッズの伝統と技術を継承しながら、その後もさらに成長・拡大を遂げていきます。
ディエゴ・デッラ・ヴァッレの戦略的なビジョンのもとに、イタリア国内市場だけでなく、世界的なラグジュアリーブランドしての地位を確立していったんですね。
それからは、フランス、アメリカ、イギリス、日本、中国にブティックをオープン。
世界的なファッション主要地への進出を果たしました。
なおトッズの成長はこれだけにとどまらず、2006年春夏シーズンからは初めてとなるプレタポルテ(既製服)を発表しています。
これにより、トッズはシューズブランドからトータルファッションブランドへと進化を遂げたんです。
ウエアに加えエレガントなアイテムも揃え、トッズはミラノコレクションに出展するブランドとしての地位を確立しました。
トッズは「メイド・イン・イタリー」を重要なブランド価値と位置づけ、イタリアの伝統的な職人技術とクラフツマンシップを守り続けています。
それでいて現代的なデザインと革新性を取り入れることで、グローバルな市場での競争力を高めてきました。
イタリアの靴工房から始まったトッズは、今や世界で愛されるラグジュアリーブランドへと成長し、現在も発展し続けています。
トッズの顔とも言えるアイコンアイテムの「ゴンミーニ」は、カジュアルにも履けて機能的なモカシンシューズです。
ゴンミーニは、ディエゴ・デッラ・ヴァッレが米国旅行で見つけて虜になったドライビングシューズから着想を得たシューズ。
当初から完成度が高く、エレガントでありながら長時間履いても疲れない靴だったんですね。
発売当初の生産量こそ1000足程度だったものの、20年後には200万足も販売されるほどの人気アイテムに成長しています。
ゴンミーニの最大の特徴は、名前の由来にもなっている靴底の小さなゴムの突起(ゴンミーニ)です。
この特徴的なデザインも、ドライビングシューズにインスピレーションを得て開発されました。
ドライビングシューズは車の運転時にも足が滑らないよう、靴底をゴム製にするなど工夫がされているんですね。
トッズのゴンミーニは、高い機能性を保ちつつ、単なるドライビング用途に留まらず、街中でも履ける洗練されたデザインに進化させています。
ゴンミーニの魅力は、この高い機能性と洗練されたデザインです。
カラーバリエーションや素材の展開も豊富で、クラシックなブラックやブラウンだけでなく、シーズンごとに限定カラーやモダンな素材が登場しています。
ラグジュアリーブランドとしての地位を確立したトッズは、これまでに多彩なブランドとのコラボレーションを展開しています。
など、ここではとくに注目すべき上記3つのコラボレーションについて詳しくお伝えしていきます。
トッズは2001年に、イタリアのスーパーカーブランド「フェラーリ」とコラボレーションを開始し、「トッズ・フォー・フェラーリ」プロジェクトを展開させました。
このコラボでは、両ブランドのアイコニックなデザインと高い職人技を融合させた特別なフットウェアコレクションを生み出しています。
とくにドライビングシューズに焦点を当てており、トッズの代表的な「ゴンミーニ」スタイルを基にしているんですね。
フェラーリの象徴とも言える“ロッソ・コルサ”(レーシングレッド)を使用したゴンミーニがシリアルナンバー付きで制作され、人気を博しました。
フェラーリのエンブレムがシューズの内側やソールにさりげなくデザインされており、ディテールへのこだわりがトッズらしさを際立たせています。
トッズとフェラーリのコラボレーションは、ファッションと自動車の融合を通じて、両ブランドの認知度を高め、消費者に新しい体験を提供しました。
東京発のレザーブランド「エンダースキーマ」とのコラボは、トッズからのオファーによって実現しました。
クラフツマンシップを重んじるという点で共通している両ブランドのコラボでは、トッズの重厚感を尊重しつつ、コンテンポラリーな要素も表現することを目指したものだったんですね。
なかでも、伝統的なモカシンのフォルムに現代的なアート性を融合した試みが特徴的です。
「トッズ」のアイコンシューズ「ゴンミーニ」のペブルをドットに見立てて巨大化したモカシンシューズがアイコニックなアイテムになりました。
トッズとエンダースキーマのコラボレーションは、両ブランドの職人技と革新性を融合させた特別なプロジェクト。
ファッション界に新たな風を吹き込むきっかけとなりました。
カリフォルニア発の人気セレクトショップ「ロンハーマン」とのコラボでは、イタリアンラグジュアリーとカリフォルニアカジュアルの融合で、新たな価値が提供されました。
とくにレザー小物やバッグに焦点を当てており、ロンハーマンの洗練されたセンスとトッズの伝統的な技術が組み合わさっています。
このコラボが実現したことで、「日常使いできるラグジュアリーアイテム」という新しいカテゴリーを確立したんですね。
2024年12月には、トッズとロンハーマンの初のウォレットコレクションが発売されたり、2025年2月には、ローファー風の厚底スニーカーや2WAYレザーバッグの新作が登場したりしました。
このようなコラボアイテムは、ファッション愛好者にとって注目のコレクションになっています。
創業から長きにわたる歴史を持つトッズは、伝統を大切にしながらも時代の変化に対応し、さまざまな新しい取り組みを行っています。
上記に挙げたような、近年のトッズの取り組みについて見ていきましょう。
近年、ファッション業界全体でサステナビリティ(持続可能性)への取り組みが重要視されるなか、トッズもまた独自の視点から環境や社会に配慮した活動を展開しています。
トッズではサプライチェーンを含めたエコデザインと、循環型生産プロセスを継続的に研究。
廃棄物の発生を減らし、耐久性を高めた素材の使用を進めています。
またトッズはイタリアの文化遺産保存へも積極的に取り組み、2011年にはローマの代表的観光地であるコロッセオの修復活動を発表し、多額の費用も負担しました。
2021年にはコロッセオの地下施設の修復作業が完了し、これまで一般公開されていなかった部分も見学できるようになったんですね。
このような歴史的遺産の保存活動は、トッズがイタリアの文化的アイデンティティを大切にし、それを未来へと継承していくという企業理念を表しています。
トッズは近年、ファッションの枠を超えて、アートや文化とのコラボレーションも盛んに行っています。
まず2010年には、スカラ座とのコラボレーションを祝うイベントをミラノと北京で開催。
スカラ座ではダンサーたちが、ダンスを通してトッズ製品の多くの制作工程を表現しました。
そして2024年の第60回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展では、イタリア館とのパートナーシップを記念して、「アート・オブ・クラフツマンシップ」展が開催されたんですね。
ここではヴェネツィアに捧げる限定モデルとして製作された、トッズの職人たちによるアイコニックなゴンミーニが発表されています。
このようにトッズでは文化の保存やアート文化とのコラボレーションを積極的に取り組み、ファッション以上の価値を提供するブランドへと進化し続けています。
トッズの歴史は、家族経営の靴工房からスタートし、現在ではグローバルに展開する高級ブランドへと成長しました。
そのブランドの象徴とも言える「ゴンミーニ」は、その履き心地、品質、美しさは世界中で高く評価されています。
なかでもフェラーリ、エンダースキーマ、ロンハーマンとのコラボは、トッズの多様性と進化を示していることがおわかりいただけたのではないでしょうか。
サステナビリティやアートとの融合といった取り組みでは、単なるファッションブランドでは留まらない価値を生みだしました。
伝統を守りながらも、常に新しい価値を創出し続けるトッズ。
ぜひ次回のお買い物の際に、トッズの商品を手に取ってみてください。
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