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イタリアを代表するラグジュアリーブランド、『フェラガモ』。
「靴が有名」だということはわかっていても、フェラガモについて詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。
などについて把握しておきたいところです。
そこで今回は、フェラガモについて詳しくお話していきます。
ブランドの歴史や特徴、定番アイテムも取り上げるので、ぜひ参考にしてみてください。
ここでは、フェラガモの歴史を以下の項目に沿って解説していきます。
紆余曲折ありながらも、総合ファッションブランドとして確固たる地位を築き上げたフェラガモ。
その歴史をさっそく見ていきましょう!
フェラガモの創業者であるサルヴァトーレ・フェラガモは、イタリアのカンパニア州アヴェッリーノ県ボニートで生まれました。
彼はわずか9歳で、妹が教会に履いて行くための靴を作ったんですね。
その後は家庭の事情で小学校に3年間しか通わず、ナポリの靴職人のもとで修業をします。
そして11歳の頃に靴職人として開業、お店は繁盛したものの、田舎での靴づくりに限界を感じ、渡米を決意しました。
以降、アメリカで靴職人としての技量をさらに磨くべく、修行に励むことになるんです。
フェラガモは1919年、カリフォルニア州サンタバーバラに靴の修理とオーダーメイドを請け負う店を開業します。
フェラガモの店には、ハリウッドスターや映画関係者が多く訪れるようになり、店の評判は次第に高まっていきました。
さらにフェラガモは1923年、ハリウッドの「グローマンズ エジプシャン シアター」の向かいに店をオープンします。
エジプシャン シアターのメインホールは、演劇やハリウッド映画のプレミア上映が行われる場所で、セシル・B・デミル監督の「十戒」も上映されていました。
デミル監督は、フェラガモに主要登場人物の靴のデザイン制作を依頼。
フェラガモはハリウッドスターの靴を手掛ける職人として、ファッション界で広く名をはせる存在になりました。
またアメリカ時代にフェラガモは、南カリフォルニア大学で解剖学を学び、より足に負担がかからない靴の製作にも取り組むようになります。
デザイン性と機能性を兼ね備えた靴づくりに定評があったフェラガモは、アメリカで大きな成功を収めました。
しかし「機械に頼りたくない」という自らの靴職人としてのこだわりがあり、イタリアに帰国します。
再びイタリアでの成功を目指し、1927年フィレンツェに自身の名を冠した工房を作りました。
ところが彼の事業計画に賛同してくれる靴職人がどこに行っても現れず、苦戦します。
それでもなんとか、最後に訪れたフィレンツェで優秀な靴職人を約60人集め、好待遇で採用しました。
フェラガモ独自の製法で靴製作を行い、1928年にサルヴァトーレ・フェラガモ第1号店を開店します。
「サルヴァトーレ・フェラガモ」は創業当初、女性用の靴の生産、販売に重点を置く会社でした。
創業後、すぐに上流階級の女性や映画スターたちから注文が殺到。
イタリアでも大歓迎ムードで、サルヴァトーレ・フェラガモの事業は順調に進むはずでした。
順調に思えたサルヴァトーレ・フェラガモの事業は一転、窮地に陥ります。
事業資金が底をつきかけ、会社がうまく回らず職人が半分に。
その後すべての職人を解雇し、靴職人を目指す学生を採用するも、さらに資金繰りが悪化します。
そんな不安定な状況の中、会社は1930年代に起こった世界恐慌や第二次世界大戦の煽りを受けるんですね。
フェラガモは事業の立て直しを図ったものの、結局会社の資金繰りは上手くいきませんでした。
結果、サルヴァトーレ・フェラガモは1933年に一度破産してしまうんです。
しかし破産にもめげず、フェラガモは自身の人脈を活用し貴族階級の女性達に自慢の靴を売り込みます。
品質の高いフェラガモの靴はたちまち評判になり、数年後に業績は回復、会社は復活を遂げることとなりました。
会社としてのフェラガモの勢いは留まることを知らず、イタリアやアメリカ以外にも多くの先進国でフェラガモの靴は売られるようになります。
第二次世界大戦による不安定な世界情勢も跳ね除け、フェラガモの靴は国の垣根を越えて世界中のセレブに愛用されるようになりました。
世界が認めるブランドへと成長を遂げたフェラガモですが、創業者のサルヴァトーレ・フェラガモは1960年に死去します。
しかし彼のブランドへのこだわりは、残された家族へと引き継がれていくことになるんです。
フェラガモの死後も彼の妻や子供たちは尽力を続け、1960年代には靴だけに留まらず、バッグや洋服の製作も行うように。
1970年代には男性用の洋服やアクセサリー、2000年代には香水の販売も開始します。
その結果フェラガモは、総合ファッションブランドとして世界中に広く知られるようになりました。
ここでは、フェラガモの特徴を以下のとおり取り上げていきます。
イタリアを代表する総合ファッションブランドとして、世界中にファンを獲得しているフェラガモをさらに詳しく見ていきましょう!
フェラガモは創業当初から、靴の履き心地の良さにこだわり続けています。
足にフィットする、他の靴にはない実用性の高さで評判を集めているんですね。
なおサルヴァトーレ・フェラガモは人間の足の構造を理解し、徹底的な履き心地の良さを追求するために、南カリフォルニア大学で人体解剖学を学びました。
人体解剖学は、その後のフェラガモの靴製作に大いに活かされています。
機能性に優れ、かつ足を痛めない高品質な靴製作が可能となり、フェラガモのブランドの知名度向上にもつながりました。
創業者のサルヴァトーレ・フェラガモは、素材に対して強いこだわりを持っていたことで知られています。
彼はラグジュアリービジネスには不向きと考えられた質素な素材も、自身のアイデアを基に創造性の高い素材に変える技量を持っていたんです。
なおフェラガモの製品には高品質な革素材を採用し、とくにカーフ(仔牛)レザーなどが多く使用されています。
さらにフェラガモは環境に対する取り組みも積極的に行っていて、以下のような素材をリサイクルしたものを取り入れているんです。
このように、高品質な素材を使いつつ環境にも配慮している点が、フェラガモの大きな特徴となっています。
フェラガモの製品の特徴は、美しいデザインにより品の良さが際立つところです。
なかでもビジネスで活躍している女性がフェラガモの製品を身につけると、非常に洗練された雰囲気になります。
どの年齢層の女性にもマッチしやすいよう、デザインの幅が広くカラーも豊富です。
とはいえ一目見て品の良さがわかるため、大人の女性としてワンランク上のおしゃれを楽しめるのではないでしょうか。
ブランド創業時から変わらない、上品かつあか抜けたアイテムの数々は、なくてはならない存在として世界中の愛用者を魅了しています。
フェラガモを世界中のセレブが愛用しているのも特徴です。
とくにフェラガモがハリウッドに店を構えていたことから、当時マリリン・モンローやオードリー・ヘプバーンなど、誰もが知っている有名人が愛用していました。
なかでも、オードリー・ヘプバーンはフェラガモの店に何度も足を運ぶほどのファンで、のちに「オードリー」という名のバレエシューズが発売されるほどだったんです。
日本の芸能界においても男女問わずフェラガモの愛用者は多く、現在でもハイブランドとしての知名度を維持しています。
現在のフェラガモは靴だけでなく、バッグや財布、香水など総合的なファッションブランドとなっていることから、それぞれのアイテムを愛用するセレブがさらに増えました。
フェラガモには一目見ただけでフェラガモの製品だとわかる、以下2つのモチーフが存在します。
ここではこれらのモチーフの特徴について詳しくお伝えするので、さっそく見ていきましょう。
ガンチーニは、「小さなフック」を意味する、バッグの留め具としての機能も持つモチーフです。
その特徴的なデザインは、見ただけでフェラガモだと分かる存在感があります。
ガンチーニは、初めて採用された1970年代から長きにわたり、さまざまなバッグに採用されてきました。
近年では機能的な留め具としてだけでなく、プレタポルテコレクションの装飾やプリントにも応用されているんですね。
そのためバッグ以外にも、さまざまなアイテムにおいて多彩なガンチーニの解釈を目にできます。
素材や細かいデザインに影響されることなく、現在でも進化し続けているのが「ガンチーニ」の魅力だといえるでしょう。
ヴァラもフェラガモを象徴するモチーフです。
特徴的なのはワイドなリボンで、中心部にフェラガモの刻印が入ったゴールドプレートを用いています。
このリボンを「ヴァラ・リボン(グログランリボン)」と呼び、もともとパンプスとして登場しました。
ヴァラは現在、パンプス以外にもバッグや財布などさまざまなアイテムに使用され、フェラガモの愛用者を拡大することにつながったんです。
とくに「大人かわいい」を演出できることから、ヴァラを用いたアイテムは20代以降の女性に不動の人気を誇っています。
靴のブランドとして有名だったフェラガモは、近年ではバッグやアクセサリーなど、幅広い商品展開をするハイブランドとなりました。
そこでここからは、フェラガモの定番アイテムを以下のとおりお伝えしていきます。
それぞれの特徴を取り上げるので、ぜひ参考にしてみてください!
ヴァラのパンプスは、フェラガモの製品の中でも最も有名なシリーズです。
フェラガモの創業者の長女、フィアンマ・フェラガモにより1978年にデザインされ、翌年に発売されたアイコンシューズとなっています。
当時のフェラガモになかった、エレガントとスポーティーを両立するモデルとしてデザインされました。
ヴァラ・リボンがあしらわれたラウンドトゥに、3cmのヒールという組み合わせが特徴です。
なおヴァラパンプスは、試行錯誤を繰り返してデザインが決定したというメゾンとしても思い入れの深いシリーズ。
現在までに素材やカラーを変えながら多彩なモデルが発表されているほか、派生したシリーズが誕生するなどブランドの中でも大きな影響力を持つ存在です。
ヴァリナは、フェラガモの定番バレリーナシリーズです。
「ヴァラ」ファミリーであるヴァリナも、ラウンドトゥにヴァラ・リボンをあしらっているデザインが特徴的。
見た目のかわいらしさを継承しつつ、長時間歩いても疲れにくいフラットシューズタイプになっています。
定番のカラーや素材はもちろん、季節に合わせた限定色やデザインも登場します。
フェラガモファンを飽きさせない演出で、長年愛用されているんですね。
フェラガモのアイコニック トップハンドルバッグも、定番かつ人気アイテムとなっています。
光沢のあるレザーで仕立て上げられており、かっちりした台形のフォルムは思わず手に取ってみたくなる魅力的なデザイン。
長めのハンドルに、アイコニックなガンチーニクロージャーが印象的です。
サイズも複数存在し、SサイズやMサイズの他、横長の形状をしたEast-Westバッグもあるため、使いやすいタイプを選ぶといいでしょう。
なお見た目はコンパクトですが、内部には仕切りとファスナーポケットがついているため機能性も抜群です。
フェラガモのHugバッグは、親愛を深める行為である「ハグ」を意味しています。
サイドストラップを人に腕に見立てることで、後ろからハグしているかのような親しみとぬくもりを感じるデザインなんですね。
こちらはフェラガモの2023年秋冬コレクションで登場して以来、新しいアイコンバッグとなりました。
Hugハンドバッグはデザインが特徴的なだけでなく、高い収納力を備えた実用性においても人気を集めています。
フェラガモを代表するモチーフ「ガンチーニ」が施されていてバッグの中身を簡単に取り出せるほか、底鋲があるため自立しやすくバッグを傷めにくい点も魅力だといえるでしょう。
手軽なヘアアレンジが楽しめるバレッタも、フェラガモの定番アイテムです。
フェラガモのモチーフであるヴァラ・リボンを用いたバレッタは、可愛らしさと上品さを両立させています。
コットンが中心の素材だったりレザーだったり、同じバレッタでもアイテムによって雰囲気が変わります。
そしてデザインもシンプルなものやクリスタルの装飾がついたものなどさまざまなので、複数持ってその日の気分に合わせて付け替えるのも楽しそうです。
大人の女性が身につけても幼い印象にならないところが、フェラガモのデザイン力の高さが為せるわざなのではないでしょうか。
今回は、フェラガモについて詳しくお話してきました。
フェラガモは靴のブランドとして広く知られていますが、総合的なファッションブランドとしても世界中から高い評価を得ています。
創業者であるサルヴァトーレ・フェラガモの高い技術と情熱によって生まれたブランドは、創業から100年近く経った今でも多くの人に愛されているんですね。
フェラガモの製品の特徴は、上品なデザインと機能性を両立させているところです。
ここで紹介したアイテムの中で気になるものがあれば、ぜひ店頭に足を運んだりWebサイトをチェックしたりしてみてください。