知恵袋ブログ
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2022.05.25
目次
エルメスやルイヴィトン、カルティエといった高級ブランドには、誰もが一度は憧れるのではないでしょうか。
しかしこれらのブランドが販売されている店舗には、正規輸入品と並行輸入品といった文字が並んでいることがあります。
並行輸入品という言葉を聞くと「正規輸入品ではないから偽物では?」と感じてしまうかもしれません。
ですが、正規輸入品と並行輸入品は、入手の経路が違うだけでどちらも本物のブランド品です。この記事では、両者の違いやメリット、デメリットをはじめ、購入後のアフターフォローサービスについて解説します。
「これからブランド品を買おうと思っている」「並行輸入品を購入しても大丈夫なのか知りたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
海外の高級ブランド品は、大きく並行輸入品と正規輸入品に分けられます。両者の特徴と違いについて解説します。
並行輸入品とは海外で販売されているブランド品を、ブランドを販売する正規店とは関係ない第三者が直接仕入れた商品のことを指します。
一般的には海外の並行輸入業者が、海外にあるブランド正規店や免税店などでブランド品を購入し、それを日本国内で販売します。
そのため、並行輸入品が正規輸入品ではないからといって、偽物というわけではありません。
また並行輸入品の大きな特徴に、定価よりも安く購入できる点があります。
正規輸入品は、定価販売の義務があるため定価よりも値引きしたりセール価格で販売したりすることはできません。
それに対し並行輸入品は、販売価格を自由に設定することができます。
並行輸入品を取り扱う業者は無数に存在します。そのため、複数の業者間で価格競争が起き、正規輸入品よりも安く販売されることとなるのです。
また、正規店では入手できない限定商品や人気商品も並行輸入店では購入することができます。
限定品や人気商品の場合は、費用は定価よりも高くなる傾向がありますが、確実にブランドの人気商品を手に入れたい方によって、並行輸入品は有益な手段の一つと言えるでしょう。
正規輸入品とは海外に拠点を置くブランドと契約を結んだ日本の正規代理店が輸入し、日本国内の正規店で販売している商品のことです。
正規輸入品は並行輸入品と比べて価格が高いですが、ブランドならではの接客品質やサービス、購入後の保証、そして信頼感があります。
ブランド品には、正規店で購入したことが分かるように印や違いがあることがあります。
有名なところで言うとロレックスの時計には、裏蓋に正規代理店である日本ロレックスのシールが貼られています。
保証書にも正規店のハンコやシールが貼られていることが多いため、正規輸入品であることの証明になります。
また並行輸入品の洋服の場合、品質表示タグで違いを明記しているものもあります。正規輸入品の商品には、日本語で品質表示と日本の代理店の名前が記載されたタグを取り付けます。
これは法律で定められているため正規輸入品には必ず付いています。
正規輸入品は定価が決まっているため値引きはほぼ不可能です。「購入価格を少しでも安くしたい!」という方にとって、正規輸入品は厳しい条件と言えるでしょう。
並行輸入品は販売する側が自由に売値を決められるため、商品によっては定価よりも安かったり、人気商品は反対に定価よりも高かったりします。
また、並行輸入品を販売する店舗によって価格競争が発生するため、ショップによって同じ商品でも価格が異なります。
並行輸入品を取り扱う店舗が多数ある激戦区では、他の地域に比べて安く売られていることもあります。
並行輸入品と正規輸入品の違いは、輸入経路と価格が異なる点の2つです。
正規輸入品は販売元であるブランドから日本の正規代理店に商品が流れ、日本の正規販売店で販売をします。一方、並行輸入品は海外の直営店、免税店などで並行輸入を行う業者が商品を購入し、日本国内で販売します。
正規代理店が定価で販売する義務があり、正規輸入品は値引きやセールなどの対応をしてもらうことができません。また、人気商品はすぐに完売してしまうため入手するのが非常に難しいです。
一方、並行輸入品の多くは正規輸入品よりも安く販売されています。正規店で完売している人気商品も、定価よりも高くなりますが並行輸入店では販売されていることが多くあります。
また、ごくまれに並行輸入品では正規輸入品と仕様が違う場合もあります。一部のアパレルブランドでは、日本の気候に合わせてサイズや生地を調整していることがあります。
並行輸入品と正規輸入品を比べたときのメリット、デメリットを紹介します。
並行輸入品は次の2つのメリットがあります。1つ目は、定価よりも安く新品のブランド品を手に入れられることです。
正規輸入品はショップ側が定価以外の価格で販売することは許されません。しかし、並行輸入品はショップ側が価格を決められます。
価格のコントロールがブランド側から行われることがないため、複数の店舗に寄る価格競争が起きます。
顧客は同じブランド品であれば少しでも安い商品の方を求めるため、並行輸入を行う業者は少しでも安くブランド品を仕入れるために国や卸業者とのコネクションを増やすといった企業努力を行います。
定価よりも20~30%近く安いケースもあるため「憧れのブランド品がほしいけれど、価格がネック」という方には並行輸入品がおすすめです。
2つ目のメリットは、正規店では買えない商品や海外限定の商品を購入できる点です。
例えば、ロレックスのデイトナは超がつくほどの人気商品のため、正規店ではどこにも商品が置いていないため入手できません。
しかし並行輸入店では、デイトナを取り扱っているところが複数あるため、価格は高額にはなりますが、購入することができます。
また、日本の時計ブランドであるセイコーでは、海外専用のモデルを販売していますが、日本の正規店では購入することができません。しかし並行輸入店では、海外限定モデルを購入することができます。
並行輸入品のデメリットは、保証やメンテナンスが受けられないことがある点です。
多くのブランドは、並行輸入品でも保証内容は正規輸入品と同じですが、一部のブランドでは保証内容が違うことがあります。
例えば保証期間が短い、メンテナンス費用が高額、正規店のアフターサービスを受けることができないなど、ブランドによって対応が異なります。
とくに腕時計は購入後もオーバーホールといったメンテナンスが必要になってきます。正規店でメンテナンス割引が受けられない場合や受付してもらえない場合は、民間の時計修理業者に依頼しましょう。
また並行輸入品は販売している店舗によって、品質やサービスに差があります。品質が高くない店舗では、商品に傷や汚れなどが検品で見逃されてしまい、店頭に並んでいることもあります。
そのため並行輸入品を購入する場合は、優良店舗を選ぶようにしましょう。優良店舗を見抜くポイントは、次の3つです。
銀座や新宿、中野など、多くのブランド品を販売する地域で、長年並行輸入品の販売を行っている店舗は安心できると言えます。
インターネット上での口コミも参考にしながら店舗の情報を集めると良いでしょう。
「並行輸入品は購入後のサービスを受けることができないのではないか」と思う方も多いかと思います。
確かに一部のブランドでは、アフターサービスに関して正規輸入品と並行輸入品を区別し、正規輸入品を優遇するところもあります。ブランドは、正規輸入品で購入したほうが購入者にメリットがあるような仕組みを作っています。
こうした正規輸入品への優遇は「並行差別」と呼ばれます。
しかしこうした並行差別は、一部の腕時計ブランドに見られているだけで、ほとんどのブランドでは並行輸入品でもアフターサービスには対応してくれます。
下記は自社製品であれば、並行輸入品でも同等のサービスがあるブランドです。
下記は並行差別があるブランドと、サービスの違いです。
このようにしてみると、購入後にメンテナンスが確実に必要になってくる腕時計のブランドで並行差別が多いことが分かります。
並行差別がある腕時計を購入した場合は、民間の時計修理業者にメンテナンスを依頼するのがおすすめです。正規店で受けるのと遜色ない品質のメンテナンスを安い費用で受けることができます。
今回はブランドの正規輸入品と並行輸入品の違いやそれぞれのメリットとデメリットについて解説してきました。
ブランド品については、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。
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