知恵袋ブログ
BLOG
2022.06.06
目次
皆さんは指輪のお手入れに気をつけていらっしゃいますか?
指輪のお手入れは、素材や作りによって異なりますので難易度は高いですが、専門のお店に依頼しなくてもご自身で対応することも可能です。
今回は、自分で指輪のお手入れをする場合の洗い方や注意点について解説していきたいと思います。
指輪が汚れてしまう原因には次のようなものが考えられます。
指輪の汚れは毎日少しずつ蓄積していくことで黒ずみや変色が見られることがあります。
また、ダイヤモンドのように油分が付着しやすい性質を持つ石の場合、日常生活の中で汗や皮脂といった油脂が付着することで曇って見えるものもあります。
指輪の汚れを放置しておくとほぼ変色します。そして、指輪の素材によって変色の原因となる汚れの種類が異なります。まずは指輪の素材別に汚れの種類と汚れの原因についてみていきましょう。
シルバー素材の指輪の汚れには主に次の2つがあります。
シルバー素材の指輪は使っていると変色します。この変色を「錆び」だと勘違いする人もいますが、シルバーはゴールドと同じようによほどの高温をかけない限り錆びることはありません。
シルバー素材の指輪に見られる変色の多くは「硫化」と呼ばれる硫黄との化学変化で起こるものです。
硫黄というと、硫黄を成分とする温泉である硫黄泉を連想する人もいるでしょう。
実は私たちの体から出る汗の中にも硫黄の成分が含まれているため、シルバー素材の指輪は使っているだけでも徐々に変色する可能性があるのです。
また「塩化」と呼ばれる塩素との化学反応で起きる変色は、塩素系漂白剤に触れてしまうと起きます。
ゴールド素材の指輪の汚れには主に次の3つがあります。
まず、ゴールド素材の特性についてお話ししましょう。
ゴールド素材といっても、少なからずシルバーや銅の成分が含まれています。そして、ゴールド素材の汚れは指輪の素材に含まれているシルバーや銅の成分が関係しています。
まず「硫化」による黒ずみは、ゴールド素材の指輪に含まれるシルバーの成分が汗に含まれる硫黄の成分と化学変化をすることが原因です。
一方「塩化」による黒ずみは、塩素系の漂白剤がゴールドに含まれる銅の成分と化学反応することによります。
そして、3つ目の「酸化」による変色はゴールドの中に含まれる銅の成分が、皮脂・汗・空気に触れることで起こる酸化という化学反応によるものです。
プラチナは化学的に非常に安定した貴金属なので、ゴールドやシルバーと比べて変質しにくい特性があります。
さらに、プラチナ単体は酸化もしないので、錆びる心配もありません。
しかし、まれにプラチナ素材の指輪が変色することがあります。
これはプラチナの強度を高めるために、プラチナ以外の金属を混ぜることによります。つまり、プラチナの純度が低く、変色しやすい金属が入っているプラチナの指輪ほど変色しやすいと言えます。
プラチナ素材の指輪の汚れには主に次の3つがあります。
「硫化」による黒ずみは、プラチナ素材の指輪に含まれるシルバー成分が私たちの汗に含まれる硫黄の成分と化学変化をすることが原因で起きます。
次に「塩化」による黒ずみは、プラチナ素材の指輪に含まれる銅素材が塩素系漂白剤に触れることで起きます。
3つ目の「酸化」による変色は、プラチナ素材の指輪に含まれる銅成分が皮脂・汗・空気に触れることで起きます。
指輪の汚れはそのまま放置しておくと変色を起こすので、日頃からのお手入れが大切です。
いざ汚れが気になってから落とそうとしても、多くの場合すでに変色して汚れも定着してしまって簡単に綺麗にすることはできません。
ここからは自宅でできる指輪の洗い方と洗う際のポイントを挙げていきます。
指輪にダイヤモンド、ルビー、サファイアといった石がついている場合は石の硬度が高いため自宅で洗うことができますが、それ以外の石の場合は自宅で洗うことは避けましょう。
自宅で指輪を洗う際、指輪に刻印や凹凸がある場合は、とくに念入りにブラシを使って汚れを落とすことが大切です。刻印部分や凸凹部分はいくら気をつけていても汚れがつきやすく、たまりやすいです。
また、石がついている指輪の場合は爪の部分やリング裏に汚れがつきやすく、たまりやすいので、日頃からこまめに優しくブラシで洗うように心がけましょう。
汗や皮脂の汚れを指輪に付着させたままにしないためには、指輪を使った後に、その都度綺麗な状態を保つよう、乾いた柔らかい布で拭くことを習慣にしましょう。
例えば、自宅にある清潔なめがね拭きがあればから拭き用の布に代用してもいいでしょう。
もし自宅に指輪を綺麗にする専用の布を用意するのなら、ゴールド製品専用の革といった柔らかい素材のものがおすすめです。
汗や皮脂、油脂やホコリによる少しの汚れであれば、乾いた柔らかい布で拭くだけでも十分きれいになります。
くれぐれも気になるくすみや汚れを落とそうと強く擦るのはさけましょう。金属によっては傷がつくこともありますので、優しく丁寧に拭き取ることを心がけましょう。
乾いた柔らかい布で拭くだけでは綺麗にならない場合は、中性洗剤を使った浸け置き洗いがおすすめです。洗い方は次のようになります。
自宅で指輪を洗うときに注意したいのは③のブラシで擦る点です。ブラシは子ども用の歯ブラシなど、毛先の柔らかいものを使い、くれぐれも力をいれて擦りすぎないようにしましょう。
ダイヤモンド、ルビー、サファイアといった硬度の高い宝石がついている指輪は頻繁に洗っても大丈夫です。
しかし、それ以外の石は水分や熱に弱いものが多いので自宅でクリーニングする際には注意が必要ですので、指輪を購入したお店や専門店に相談しましょう。
一般的に指輪を自宅でクリーニングする場合に洗面所で行なって、排水口に指輪を落としてしまったといったトラブルがよくあります。
洗面器やボウルなどの容器を用意して、その中で指輪のクリーニングを行なうようにしましょう。ここからは素材別に自宅でクリーニングする際にとくに気をつけたいこと挙げていきます。
シルバー自体は水につけても全く問題ありません。
しかし、石やコーティングといったシルバーとは異なる水気に弱い素材がついている場合は、指輪を水につけないで、乾いた布でから拭きするようにしましょう。
カラ拭きするときにジュエリークロスを使う場合は研磨剤を含んでいないクロスを選びましょう。
他にも、シルバー素材の指輪の汚れは歯磨き粉で磨くことで落とせますが、シルバー素材の指輪の場合はメッキやコーティング加工がされている指輪には歯磨き粉は使えません。
というのも、歯磨き粉には、界面活性剤や研磨剤が含まれているため、シルバー素材の指輪に施されたメッキやコーティングの加工が剥がれることがあるからです。
ゴールドは純金であれば水に濡れても問題ないと言われていますが、24Kよりも純度の低いゴールドでは基本的に水に濡らすことは避けたほうが無難です。
ですので、純度の低いゴールド素材の指輪を水につけることは避けましょう。
また、ゴールド素材の指輪をクリーニングするときに研磨剤入りのクリーナーや歯磨き粉を使うと、細かな傷がついてゴールドの表面が曇ってしまうことがありますので、研磨剤入りのクリーナーや歯磨き粉を使った自宅クリーニングも避けましょう。
他の素材の指輪と同様に、ジュエリークロスを使ってから拭きする方法もありますが、使用するジュエリークロスは研磨剤を含んでいないものを選ぶようにしましょう。
プラチナ自体は柔らかい金属なので非常に傷がつきやすいです。しかし、柔らかいというこの特性を利用すれば、プラチナ素材の多くの傷は研磨剤で薄くすることができます。
もし自宅でプラチナ素材の指輪をホームクリーニングする場合に、ジュエリークロスを使うのならば研磨剤入りのジュエリークロスを使いましょう。
市販のジュエリークロスにある「プラチナリング用のジュエリークロス」もおすすめです。
また、研磨剤を含んだジュエリークロスは、たとえ汚れてしまっても決して洗わないようにしましょう。万が一洗ってしまうと研磨剤が流れ落ちてしまい、ただの布になってしまいます。
自宅でクリーニングをしつつも、指輪を長持ちさせる使い方と保管方法についてもみていきましょう。
指輪を使うと皮脂や汗が付着することはどうしても避けられません。
ですので、指輪を使い終わったら乾いた柔らかい布で軽く汚れを拭き取ることを習慣にしましょう。この時に、強く擦りすぎて指輪に傷をつけないように気をつけましょう。
頻繁に使う指輪をいちいち丁寧に保管するのも面倒です。その場合は指輪を入れるための密閉された箱を用意して、その箱にしまうとか、引き出しにしまうようにしましょう。
もし市販されているものを利用するのであれば、蓋付きのアクセサリーボックスを活用するのもおすすめです。100均でも売られている手頃なものでも十分です。
特別な時にだけ使うなど、使う頻度が極端に少ない指輪の場合は外気に触れないように密閉容器の中でしっかり保管するようにしましょう。
指輪の素材によっては外気に触れるだけで酸化されて黒ずむものがあるので、密閉空間で保管することで指輪の変色を防ぐことができます。
特に、変色しやすいシルバー素材の指輪の場合は変色防止をしてくれる布もあります。そういった布を一緒に密閉容器に入れて指輪を保管すると変色がだいぶ抑えられます。
今回は、自分で指輪のお手入れをする場合の洗い方や注意点について解説してきました。
指輪については、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。
ぜひ、関連記事も読んで参考にしてみてください。